人事制度で失敗しないための注意点は、次の通りである。

 

　機械設備も稼動して初めて成果を生み出す。導入しただけでは何も成果は生み出さない。

　 「他社が導入した」、「最新の～～」、「○○式」とかに惑わされない。

　「自社の解決すべき課題は何か」をしっかり把握して、その課題解決に見合った制度にする。

　人事制度は社員に対する「あるべき姿のメッセージ」。社員が理解できない制度は意味がない。

　業績の低下は社員の責任ではない。商品や産業のライフサイクル、事業領域、事業の仕方の問題の方が大きい。それらに対応するためには社員に、生き生きして仕事してもらわなくてはならない。

　会社業績を意識するような仕組みを作る。会社の業績が伸びることが「みなハッピー」になるような仕組みを作る。

　差をつけることや競争主義を強調すると、良い仕事の仕方やノウハウを他人には教えなくなってくる。会社としての仕事の水準がレベルアップしなくなる。

　社員は評価に不満があるのではない。評価結果をはっきり知らされないことに不満・不安がある。 上司が逃げずに「部下の不満」を聞いて、評価のすりあわせを行う。これが育成につながる。

　評価によりできない点を明確にし、そこを指導することが、評価の目的である。